2006/09/23

鼻毛について

(顔'sクラブ06年4月号より抜粋)
  
今回のテーマは、鼻毛にまつわる話だ。鼻毛にまつわるエトセトラ。どうでもいい話なのかもしれない。なぜ鼻毛について考えたいかというと、最近、俺の鼻毛の成長力のすさまじさに驚いているからだ。毎日毎日、鼻毛について考えてしまう。

まずは鼻毛の処理について書きたい。成長するということは毛が伸びるということ。鼻毛君の背丈が伸びるということ。左穴と右穴がお互いに闘志をむき出しにして、共にそれぞれのチームの毛を成長させようと切磋琢磨しているようにも思える。「昨日、奴らの陣から2本も毛が見えたぞ。こっちも負けるなぁ!」などと。しかし伸びてしまうものは仕方がない。どう処理すればいいのか。方法は3つある。

ひとつは、鼻毛切りハサミ、または電動鼻毛カッター等で、カッティングして鼻毛が飛び出ないようにする方法である。シャキシャキと小刻みに鼻毛切りハサミでさばいていると、自分がカリスマ美容師になった気分になれるメリットはあるが、面倒な作業ではある。いったいどれだけの間隔でやったらいいのかもわからないよね。

ふたつ目は、出現してきた鼻毛を引っこ抜くという荒業である。これは毛が顔を出すたびに、鼻毛をワンハンド・キャッチし、力の限り、手を重力に従って下へ振り抜くことで、たいていは抜ける。「痛いかも、痛いだろうなぁ~」、などとためらいを持って行うと、まず抜けないことがほとんど。何事も思い切りが肝心なのだ。しかしこの方法では鼻毛をキャッチできるくらいまで伸ばさなければならないのが欠点。犯人を泳がす刑事(デカ)になった気分ではあるが、誰かに伸びきった鼻毛を見られる可能性もある。

最後の方法は、お構い無しでいること。もう伸ばし放題。口に接触しようが、鼻・本体に巻きつこうが、もう気にしない。でもそんな人は、俺の周りにはいない。ということは、誰しもが第1か第2の方法で鼻毛をきちんと処理しているということなのだろう。それとも床屋さんが見るに見かねてカットしている可能性もある。「鼻の下、お剃りしますか?」的に。ありうる。

俺はここ何年も引っこ抜く方法で、対処してきた。しかし事件は今月初頭に起きた。手首にスナップをきかせ、生後3週間(推定)のかなりの大物を引っこ抜いた時、毛根に激痛が走ったのだった。大物を取り上げたという達成感に対する代償は大きかった。2週間は痛みとの戦い。毛根が痛むたびに、ハサミで処理すればよかったと後悔した。最近は痛みも治まり、病院に行くことが無くひと安心。もう抜くのは止めようと本気で思った。

以上のことから、鼻毛の処理方法にはいくつかの方法があり、また鼻毛とはいえ、正しい方法できちんとケアしなければいけないということを俺も理解した。巨顔の身だしなみ、そのひとつとして、「鼻毛を人前でさらしてはいけないこと」、これが俺の新しいモットウである。無論、皆さんも参考にしてほしいと切に願う。

<エピローグ>
新たな思いを胸に、鼻毛切りハサミを手にし、今度はハサミで清潔に鼻毛を処理しようと慣れない手付きで鼻毛を処理することにした俺。先日、鼻歌を歌いながら、お風呂上がりにカリスマ美容師になっていると・・・

チョキチョキ、・・・チョキチョキ、
     ・・・その時歴史が動いた!!

左鼻の内側の肉を切ってしまい、出血・・・(実話)。
またも痛さとの戦いが始まる。(T T)

そんな俺の気持ちをよそに、今日も鼻毛はひた走る(伸びる)のであった。
   

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