2015/10/07

富士登山 Season2


我輩は、大の「大便者」である。

去年の富士登山のときのブログの書き出しを思い出して、今年は漱石風&デーモン閣下風に書いてみた。
今回は、10万41歳でのチャレンジ、またも富士山との戦いの記録をつづっていきたい。


富士山にまつわる名言のひとつに、こんな言葉があるらしい。


「一度も登らぬ馬鹿、二度登る大馬鹿」

今年も再チャレンジすることになり、8月9日に富士登山を決行した。つまり2度目。
去年はじめて登る前は馬鹿で、今回2回目を登るので、また馬鹿になってしまったということか。馬鹿で結構。俺は馬が好きなので、「馬」が先にきている「馬鹿」という言葉が、実に愛おしく思える。逆で「鹿馬」だったら、どうにかなってしまいそうだ。「水浴び」でもするしかなくなってしまう(カバだけに・・・)。

前回は、山頂直前で激しい雷雨に見舞われ、3450m地点でのリタイア。
去年は、山梨県側(吉田ルート)から登ったので、今年は、静岡県側(富士宮ルート)から攻めることにした。個人的に、初の静岡県上陸である。上陸するやいなや、お茶の葉の香りに包まれたので、思わず「お~い、お茶~~。」とタムけん風つぶやいてみた(ウソ)。

1年ぶりぶりということで、急には体質が変わるわけもなく、今年も登山途中での便問題の悩みがあった。
おさらいすると、便問題とは、登山中に便意をもよおしてしまい、多くの山ガールの前で、おしりをさらけ出さなければならない事態に陥ってしまう不安との戦いのこと。富士山は、高度が高いため、草木も生い茂っておらず、岩影もほとんどないのである。もちろん、トイレもかなり少ない。

去年は、その不安との戦いであった。守備的思考で「もよおしたくなったらどうしよう」、「もしも、してしまったら、どうやって持ち帰ろう」、「スコップは必要か?」、「替えのパンツは何枚必要?」なんてことばかり考えてしまっていた。そもそも、そんな後ろ向きな思考に問題があったように思う。
今年はそんな下らない悩み(実際は下ってしまう悩み)を持たずに行きたいなぁ~と事前調査をしていると、まだ見ぬ富士山頂には、何とトイレがあるということを知ったのである。日本で一番高い便器。もちろん有料で、1回300円。さすが山頂!
そのときである。「今年はむしろ、頂上のトイレで大を決めようじゃないか!!」という野心が芽生えたのは! 見えない不安と戦うよりも、ポジティブにガンガン攻めてみよう。むしろ、その方が記念にもなる(どんな記念だ!?) うまく頂上で便意を発生させるために、夕食の量も重要になってくるぞ。
そんな妄想をしていたら、だんだんと楽しくなってきた! 今年は攻撃的思考で山と向き合えそうである。

出発当日。朝4時半、友人の車に乗り込み、いざ出発。目指すは、那須塩原駅。
新宿からのバスが8時からで出発ということで、始発の東北新幹線では間に合わないため、6時11分那須塩原発の新幹線に乗り、大宮で乗り換えればギリギリ間に合うのであった。

6時前に那須塩原駅到着。4時過ぎに自宅でも用をたしてきたのに、こちらの駅のトイレでも大便タイム。
さらに新幹線内でもトイレへ。新幹線内のトイレって、本当に揺れる。まさに揺れる思い、ZARDさかいいずみさんの気持ちを大便したくなる。
それにしても、今年も高腸のようだ。品質もいいぞ!
新宿には7時40分過ぎに到着。8時発の高速バスには難なく間に合った。

バスに揺られること4時間。どうやらお盆前の帰省ラッシュの渋滞にのまれ、かなりのロス。
しかし、私は、バスの中で、ショックを受けていた。電子書籍で横山光輝の『三国志』を読んでいたのだが、何と名将「関羽」が殺されてしまったのである・・・・。もう何回も読んでいるのだが、この場面が悔しくてたまらない。集中して読んでいると、あっという間。しかし、到着すると気持ちが悪い。もしかしてバス酔いか?? 高山病か?? 吐きたいと思ったが、添乗員が「1回吐いたら、イエローカード。2回吐いたらレッドカードで強制的に下山してもらう」と話していたので、深呼吸してこの場は、しのいだ。

バス酔いもなくなり、いよいよ登山開始。
今回は、直前に天栄村の「二岐山」で練習してきたので、足腰はバッチリである。
そういえば、この「二岐山」にて、帰り道に熊と遭遇した。本物のベアーである。
小熊ではあったが、きっと近く親熊もいたと思うとぞっとする。奥地の登山では熊よけの鈴は必需品であろう。恐るべし天栄。今後は、気をつけたい。


今回の富士宮ルートは、ほとんど直線。ただひらすら登っていくのみ。
幸い、今年は写真の通り、天気も非常に良く、5~6時間程度で、今回の宿泊予定の山小屋(9合目)に到着したのであった。




さあ、夕食。夕食! ここでの食事調整で、頂上での脱糞達成とあいなろう。
今回は、カレーのお替りができずということで、ビール2本(800円)、柿の種(300円)、アメリカンドッグ(300円)などを一気に飲食した!(どんだけ~) 





よしよし、これなら、明日の朝、山頂でいけるでしょう! と20時消灯。すぐに酔ってしまったこともあり、今年は私もすんなり眠りに付くことができた。

しかし・・・。

22時に突然の目覚め。緊急事態発生、緊急事態発生!
どうやら、突然の腹痛で目が覚めてしまったようである。
標高3400mという場所でのアルコールは、一気に私の胃腸に吸収され、さらに一気に消化を早めてしまったようだ。
仕方なく、トイレへ。スッキリすることはできたが、本当に気分が悪い。ついに高山病にかかったのか? また先の「吐いたら、強制下山だよ」の言葉を思い出し、30分程度、外の空気を吸って、ぎゅうぎゅう詰めのベットに戻り、1~2時間は睡眠が取れたので、何とか体調を元に戻すことに成功した。。。



1時半起床。2~3時間の登山後、はれて山頂に到着!!
1年越しの目標達成の瞬間である。よし、トイレに行くぞ~と行ってはみたもののまったく出ません!!! 先行排泄してしまったことで、こちらの目標は達成できず。

ま、素敵なご来光を見れたので、良しとしよう。
汚い話ばかりを書いてしまったので、きれいな写真を載せておこう。





真面目に総括。

ほんと、高度が高いと、酸素が薄くて、普段の力を発揮できない。すぐに体力も消耗するし・・・。あらめて、普段の何気ないことに対するありがたみを感じることとなった。
息ができる。空気を吸える。体が動く。話ができる。笑うことができる。泣くことができる。悔しくもなれる。むしろ、毎朝、目が覚めることこそが、真の「奇跡」なのではないだろうか? 1日1日を大切にしなければならないなと、痛感した今回の富士登山の旅であった・・・。


最後に、松下幸之助さんの富士山にまつわる話で締めくくりたい。

「富士山は西からでも東からでも登れる。西の道が悪ければ東から登ればよい。東がけわしければ西から登ればよい。道はいくつもある。時と場合に応じて、自在に道を変えればよいのである。一つの道に執すればムリが出る。ムリを通そうとするとゆきづまる。動かない山を動かそうとするからである。そんなときは、山はそのままに身軽に自分の身体を動かせば、またそこに新しい道がひらけてくる。何ごともゆきづまれば、まず自分のものの見方を変えることである。(『道をひらく』より)」

2015/10/06

そうだ 人間ドック 行こう。

高校生の頃のことだったと思う。初めて「人間ドッグ」という言葉を耳にしたのは・・・。
あの頃は、よく意味を理解できずに、次のような妄想をしてしまう自分がいた。
 
じんめんけん
MAN WITH A MISSION

あくまでイメージの話である(ちなみに、20年前はどちらも存在していない)。
社会人になってから、ようやく「ドッグ(dog)」ではなく、「ドック(dock)」であることを理解できたのであった。
天下のWiki先生に聞いてみると・・・

人間ドック(にんげんドック)は、自覚症状の有無に関係なく定期的に病院・診療所に赴き、身体各部位の精密検査を受けて、普段気がつきにくい疾患や臓器の異常や健康度などをチェックする健康診断の一種。「ドック」は船渠(船を修理・点検するための設備)を意味する英語dockに由来するため、「人間ドッグ」は誤記である。 (ウィキペディア百科事典より)


「人間ドッグは誤記とある」と書いてある。私と同じように、間違った妄想をしている日本人がたくさんいるということか・・・。何とも情けない。
というわけで、京都に行く前に、「そうだ 人間ドック 行こう。」というのが今回のテーマである(またまた、前置きが長くなってしまった!)。



私は、普段から健康のためなら死んでもいいと思っている。
29歳の春には、『100まで生きたい』という曲を作詞・作曲してしまうほど、健康で長生きしたいと思っている。そんな性分のせいか、ちょっとした体の異変があると、すぐに病院に行ってしまう臆病者でもある。

もちろん、今の自分の体は、借り物であり、死にゆくときには、この体をお返しすることになるので、お返しする際には、少しでもキレイな状態でお返ししたい。なので、きちんとメンテナンスすることが今の自分にできることかと考えている。
とキレイごとを言っても、最近、代謝が悪く、運動しても、体重がまったく減らないのだ。なぜ?なぜ? なぜ、こんなに動いているのに体重が減らない? 甘いお菓子を食べながら考えてみたのだが、答えは見つからなかった・・・。

人間ドックは、35歳から毎年受診するようにしている。
悪いところはすぐに見つけて、すぐに治せばオッケーということで。

ここで、医療のワンダーランド、テーマパーク「人間ドック」のアトラクションを順に紹介していきたいと思う。
どのアトラクションもファストパス無しでも、早めにトライできるので、感動間違い無しだ。

脳MRI

40歳の時に初めて体験。無症候性の脳梗塞や脳動脈瘤(のうどうみゃくりゅう)、脳腫瘍などの診断を早期に発見できる。オプション料金は約2万円。
やる前は、2~3分くらいで終わると思っていたが、意外にも狭いMRI装置内に約20分間も閉じ込められることに・・・。
私は高校生時代、ドラちゃんばりに押入れで寝ていたくらい、むしろ狭い所が大好きな方なのだが、この狭さに恐怖感を覚えてしまうほど。動いては行けませんと言われると逆行したくなるのが人間ってもんでしょ! 
20分間、何もやることが無いので、エッチな妄想でもしようと思い妄想したのだが、「マズい!! 脳内の測定結果がピンク一色になってしまう!!」と本気で焦ってしまった自分がいた。恥ずかしい限りである(実際、検査結果画像にはエッチのものは映っていなかったので、ひと安心)。


ファットスキャン

2009年1回のみ実施。お腹の断面図(内臓脂肪)を撮ってもらえるオプション。自分の美味しそうな部位を確認できる(下記の画像は、2009年時の私のお腹)。














胃カメラ

35歳にはじめてバリウム検査をした際に、胃に変な影が見えると検査技師に言われて、数週間後に胃カメラ検査を受けることになった。すると、大きなポリープがあることがわかる。結果は良性ではあったので、ひと安心。
この胃カメラ検査は、計6回毎年やっているが、何度やっても慣れない。前日はソワソワしてしまう。まあ、細部に渡り調べてくれるので、大変ありがたい検査ではある。
ちなみに、胃カメラ検査の前に飲む「麻酔薬」の味は、マックシェイクのいちご味とクリソツ。


採血

採血中は、寛平ちゃんの「血、吸うたろか~」のギャグを思い出す。私は注射針を直接見ない主義だ。そこまでMではない。リトルMだ。私はオプションで「腫瘍マーカー精密測定-採血3点セット」を毎年実施している。
正直、血をたくさん取ってもらってから体重を量ってほしかった(女子か!)。


超音波

2年1回の割合で、女性の担当医に当たる(女子か!)。
薄暗い部屋で、裸にさせられるなんて・・・。緊張のひととき(男子か! あ、これはOKだ)。最後にティッシュで上半身に塗りたくられたローションを自分で拭き取る作業にて、自分が「ミスター羞恥心」に変身する瞬間だ。


担当医検診

担当医検診にて、自分が「いぼ痔」であることを確認できた41歳の夏。
痔にも、「切れ」、「裂け」、「いぼ」と様々な種類があるが、俺はてっきり「裂け」タイプと思っていたのだが、まさかの「いぼ」タイプとは・・・青天の霹靂である。まさに「G-SHOCK」ならぬ「痔-SHOCK」とはこのことだ。
先生が最後に「何か質問ありますか?」と聞いてきたので、「いぼの大きさを知りたいのですが・・・」と聞いてみると、「4mm」と言われた。大きいのか、小さいのか、よくわからないが、生活に支障はないとの話であった。
まずは取り急ぎ、半澤顧問に相談してみることにしよう。手術で取るべきなのか? 共に歩むべきなのか?


病院での食事

これがなかなか豪華。ただ、前日の夜9時以降、何も食べていないので、急に食べると胃が痛くなるので注意。
ここでも女子力を発揮して、ランチ前の写メを取ったので紹介したい(女子か!)。

<上:2012年 下:2015年>




















結果検診

これは、郵送で結果資料のみ送付という選択もありだが、私は行けるときは、きちんと行って医者と談話することにしている。
今年は、太り気味で、数値が悪い箇所もあったので、医者からは「青魚をたくさん取りなさい」というアドバイスをもらった。青魚? 半魚前の中途半端な魚っていことか!? いやいや、サバ、アジ、イワシなどの魚ね。確かにあまり食べていないので、進んで食べるようにしよう。
さらに今年は「このポリープは形が悪い」と言われる。今は良性でもどこかのタイミングで悪性に変わることもあるようだ。非常に恐ろしい・・・。来年早々にポリープとの別れを実施しようと思う。七夕に、年に一度のポリープとのご対面は今年で終わりになりそうだ。

というわけで、以上が人間ドックにおける私の実話である。
こんなくだらないコラムではあるが、これから人間ドックを受診できるようになる35歳未満の方々に、少しでも役立てば幸いである(蛇足情報ばかりではあったが)。

最後に、ドッグといえば、ワンちゃん。ワンちゃんといえば、王貞治さん。ということで、王さんのエピソードを最後に引用させてもらって終わりにしたい。

復刻・王監督、胃の腫瘍摘出のため休養


年に2回という短いスパンでの検査は、なかなか真似はできないが、私も健康で100まで生きたいので、今後も人間ドックには積極的に足を運びたい。そして、健康な状態で京都に出かけたい、いくつになっても自分の足でしっかり歩いて、京都の名所を巡りたい、まさにそんな心境である。